BETABOME(ベタ褒め)FACTORY

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ゲーム 感想 「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望 」をベタ褒めする

Hi!
サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」は2016年に「スクウェア・エニックス」から出された「サガ スカーレット グレイス」のバージョンアップ版で、2018に「PlayStation4」「Nintendo Switch」「Steam」「スマートフォン」の機種にて発売された。
主な変更点は「追加シナリオ」「追加技」「追加キャラ」「敵キャラ追加」「システム面」の向上だ。
ちなみに俺は旧バージョンの「サガ スカーレット グレイス」もプレイ済みで「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」の方は「Nintendo Switch」でプレイした。
このゲーム。
非常にクセが強いんだけどハマる!!!
というか、そもそも。
サガシリーズ」の生みの親である「河津秋敏」氏のつくるゲームって時間を忘れてプレイするほどの中毒性がある。
なので、今回は「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」をベタ褒めしながら、
このゲームには何故こんなにも中毒性あるのかを考えたい。
そしてさらに「河津秋敏」氏のつくるゲームの魅力に迫りたい。
話は

  1. 余分な要素を徹底的に排除した挑戦的なRPG
  2. 戦略性に特化させた戦闘システムはまるでカードゲーム

です。

物語に関するネタバレはありませんので、購入を検討している方も参考していただければ幸いです。もちろんプレイ済みの方もウェルカムです!
サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」をオススメしたい人

  1. ありきたりなRPGではなく、ちょっと変わったRPGに触れてみたい
  2. ボードゲームTRPG(テーブルトークロルプレイングゲーム)に興味がある
  3. カードゲームのような頭を使った戦闘を楽しみたい

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(ひらめきシステムは最&高)

 余分な要素を徹底的に排除した挑戦的なRPG

サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」(以下サガスカ)はRPGに分類される。
プレイヤーはウルピナ、レオナルド、タリア、バルマンテの4人の主人公から1人を選び物語を進めていく。
ここまで聞いただけでは普通のRPGである。
しかし!
このゲーム!
ダンジョンもなければ町や城もない。
、、、
いや
正確にいうと、洞窟や町はあるにはある。
だけど仮に、ある町に入っても、紙芝居のように「町の1枚絵」があって主人公が「町の1枚絵」の上で人と会話しておしまい。
まさに紙芝居!
(「アンリミデッド:サガ」も同じような感じですね)
洞窟も同じようにして「洞窟の1枚絵」があって主人公と相手が会話しておしまい。
町やダンジョンがあるっちゃあるんだけど、、、
要するに
「町探索」や「ダンジョン探索」がないのだ。

大きなフィールドマップが用意されていて主人公は各地をまわる。
しかし、町やダンジョンに入っても、探索できずに会話だけ。
サガスカはそんなゲーム。
じゃあつまらんの?
いや、
確かに、オーソドックスなRPGをプレイしている感覚はないんだど
面白い!
そしてプレイしていて新鮮なんだ!!
そしてこのゲームの面白さを体感的にいうと、
すごろくや人生ゲームなどの「ボードゲーム」をやっている感覚の面白さだ。
そして、それが良い!
「テレビゲーム」なのに「ボードゲーム」をやっている感覚が逆に新しい!
Nintendo Switch」で「1人双六RPG」をやってる感じや「1人 人生ゲームRPG」をやってる感じに似ている。
しかしだからと言って、サガスカの世界のスケールが「ボードゲーム」のように小さい、という感じでもない。
冒険の舞台となるフィールド自体は広大で、雪国から南国、海、帝都とバライティ豊かなので、
町やダンジョンがなくてもしっかり「世界中を冒険している感覚」も味わえるのだ。
これはまさに「引き算の美学」!
俺は前回の記事
『アート「抽象的な作品」「抽象表現」の魅力に迫る』
にて
「抽象的な作品」は余分な要素を削ぎ落とす、「引き算」でつくられる
それは
Apple社」の余分な要素を限りなく排した「MacBook(パソコン)」然り、
減量末期の脂肪を極限に落としたボディービルダーの肉体然り、
俺は「引き算」でつくられたものが大好きだ!!
と書かせていただきました。
(読んでくださった方。ありがとうございます)
そしてこのサガスカも、
製作者が余分だと考えた要素がガンガン削ぎ落とされている!
もちろん、ダンジョン探索や町探索はRPGにおける「必要最低限の要素」で削るべきではない!
と主張する意見もある。
しかし!
あえて
RPGの当たり前を見直し
思い切って削ぎ落とした
その姿勢!
その挑戦!!

俺は河津氏、そしてサガスカのゲームスタッフの
ゲームに対する「心意気」そしてゲームに対する「挑戦心」が好きだ!
そして挑戦した結果「サガスカ」は従来のRPGにはない、
ボードゲーム」のような新しい面白みや、
このゲームにしか出せない「味」を出すことに繋がったのだ!

まとめ
サガ スカーレット グレイス 緋色の野望」の魅力

  1. 余分な要素を削ぎ落とした、「引き算」でつくられたゲームである。
  2. 大胆な「削ぎ落とし」をおこなうことで従来のRPGにはない、「ボードゲーム」のような、新しい面白味や、このゲームにしか出せない「味」が生まれた。

戦略性に特化させた戦闘システムはまるでカードゲーム

さて。
町やダンジョン探索がない以上、このゲームはの楽しみ方は大きく
「物語を楽しむ」
「キャラクターの育成を楽しむ」
「戦闘を楽しむ」
の3つに絞られるだろう。

「キャラクターの育成を楽しむ」は「戦闘を楽しむ」ことに繋がっていく。
となるとこのゲームの肝は「物語」と「戦闘システム」だ。
で、
このゲームの「物語」は良くも悪くも河津氏らしい「物語」だ。
サガスカは従来の「ロマサガシリーズ」のような「フリーシナリオ」が採用されている。
財宝の洞窟を探索する話
巨大なカニを倒す話
魔女を討伐する話
怪しい屋敷を訪れる話
事件に巻き込まれる話
などの「小さな物語」をプレイヤーは任意に体験する。(無視してもいい)
そしてそれとは別に主人公ごとに決まった話(メインストーリー)を進めながら物語の確信へと向かう。
そういう意味では「サガフロンティア」にも似ている。
フリーシナリオ、いわゆる「小さな物語」は
「先が気にならない」
「味気ない」
「あっさりしすぎ」
という意見もあるが、個人的には好きだ。
あっさり感がこのゲームの「ボードゲーム」っぽさとマッチしてると思う。
というか、そもそも昔から河津氏がつくる物語は結構あっさりしてる。
話のオチが「私が村長です」とかね。
だから今までの「サガシリーズ」が好きならば、サガスカの物語も楽しめると思います。
更に「ねんがんの アイスソードをてにいれたぞ!」のような河津節もきっちり感じることが出来る。
なんやねん!ウルピナフィニッシュって(笑)

となると、鍵を握るのは
戦闘システム
そしてサガスカの「戦闘システム」は
超!中毒性があり
超!ハマるのだ!
サガスカの「戦闘システム」を独特なものにし、大きく面白味を与えているのは「BP(バトルポイント)」である。
仲間のパーティは最大5名でプレイヤーは敵との戦闘時、5人のキャラクターの行動を選択していく。
大剣を装備したレオナルドは「強打」にしようかな?それとも「乱れ雪月花」にしようかな?
っとプレイヤーは考える。
ふつうのRPGであればより強い技「乱れ雪月花」を安易に選ぶだろう。
しいて考えることがあるとするならば、
「MP(マジックポイント)SP(スキルポイント)節約の為に強い技『乱れ雪月花』は使わないでおこう」
と検討するくらいのものだ。
しかし
このゲームの場合
「強打」のBPは「2」
乱れ雪月花」のBPは「8」だ。
BPは戦闘開始時は「3〜4」で、ターンの経過とともに1ポイントづつ増える。
つまり最初から「乱れ雪月花」は使えない。
しかもだ!
「BP」は仲間パーティで共有!!
おうふっ
。。。
つまりこっちのBPが「8」の時、プレイヤーは安易に「乱れ雪月花」を打ってしまうと、他の仲間は何もできないのである。
「BP」こそこのゲームの戦闘システムの肝であり、複雑さであり、面白味である。
で、
このシステムって実はある種の「カードゲーム」のシステムに似ている。
それは「マジック:ザ・ギャザリング」や「ポケモンカードゲーム
マジック:ザ・ギャザリング」の場合、プレイヤーが呪文を唱えたり、クリーチャーを召喚するのには「土地カード」を使用しなければならない。
ポケモンカードゲーム」の場合、ポケモンが技を使う場合「エネルギー」のカードが必要になる。
例えば
草タイプの「サルノリ」が「ひっかく」という技を使う場合
「無色(何でも良い)のエネルギーが1つ必要となり、
「たたく」という技を使う場合
「無色と草のエネルギー」の合計2つのエネルギーが必要になる。
技(呪文)を打つ為にはコスト(土地やエネルギーやBP)が必要。
そう!
サガスカの「BP」がカードゲームでいうところの「土地カード」であり「エネルギーカード」な訳だ。
そう考えると、サガスカの戦闘システムは「カードゲーム」のシステムに似ている。

しかしサガスカが「カードゲーム」と違う点も存在する。
それが「キャラクターの育成要素」だ。
サガスカは「カードゲーム」とは違って戦闘ごとにキャラクターが成長する。
具体的には「HP」が上がったり、「技」の熟練度が上がる。
また、素材を集めて強い武器を整えることで「攻撃力」も上がる。
更に「サガシリーズ」お馴染みの「ひらめきシステム」も健在だ。
敵と戦っている時、キャラクターの頭上に電球が
ピコーン!
するとキャラクターは新しい技を閃いて放つ。
プレイした人なら分かるが
その瞬間はまさに快感!!
この「ひらめきシステム」によってピンチだったが、強力な技を閃いた結果、形勢逆転となるところも楽しい。
つまり、サガスカの「戦闘システム」は、
「育成要素のあるカードゲーム」
なのである。
サガスカの戦闘システムを「育成要素のあるカードゲーム」として捉えると、
プレイヤーである私たちは毎回相手プレイヤーとの「カードゲーム」をやるイメージになる。
だからこのゲームの敵は強い。
私たちは頭を悩ませながら、限られたBPをどのように割り当てるかを考える。
相手のカウンターやインプラント技も考慮する。
敵との1戦1戦は頭脳戦となり、強力な技をぶっぱなしの、いわゆる「脳筋プレイ」は出来ない。
それがこのゲームの敵が強い、戦闘が難しい、理由だ。
「戦闘システム」が「カードゲーム」のようで、それにプラス「キャラクターの育成要素」が合わさる。
だから「カードゲーム」のような頭を使うことが好きな人にとってはサガスカの「戦闘システム」は「大好物」になる。
「ちょっとプレイしよー」
そのつもりがいつの間にかハマっている。
止め時がなくなる。
だってただでさえ「カードゲーム」が面白いのにも関わらず、
新しい技を閃いてごらんよ?
もう楽しくてワクワクしてしょうがないよっ!!

しかし
このゲームも手放しで褒められない点がある。
それは先ほど挙げたサガスカの楽しさがそのまま欠点に繋がっている。
ずばり
「カードゲームの要素」に「キャラクターの育成要素」が入っているところ。
これが、サガスカの長所と同時に、大きな「欠点」となっている
「カードゲームの要素に」「キャラクターの育成要素」が入っていることは、
確かに楽しい。
魅力の1つだ。
しかし、サガスカをプレイするほどに感じることだが、
全ての技を閃いて1人のキャラクターが1枚のカードとして成り立つ
ある程度やり込むとそういう感想が芽生える。
最初「強打」しか持っていないキャラクターが「ひらめきシステム」によって技を覚えていく訳であるが、
それが何回もプレイしていると、もどかしくなってくる。
だって「たたく」しか覚えていない「さるのり」を必死に育成させて「ひっかく」を覚えさせることと同じだから。
サガスカの場合、強い敵との戦いにおいて強力な技は必須であり、強力な技の術練度を上げることも必須だ。
そうなるとせっかく楽しい「ひらめきシステム」もひらめくことが必須(最低条件)」になってしまう。
いったんそう考えてしまうと、今まで魅力的だった「カードゲーム+育成要素」も途端に窮屈に思えてくる。
さらにこのゲームはラスボスがかなり手強いので、「カードゲーム」をこなしながらキャラクターを育てることがある程度必要になってくる。
そしてそれを「作業」と感じてしまうと、このゲームは一気に退屈なものになってしまうのだ。

戦闘システムのまとめ
サガスカの戦闘システムは「育成要素」のある「カードゲーム」なので頭を使ってゲームを楽しみたい人にとっては非常に中毒性が高くハマる!
欠点
強敵と戦う場合
キャラクターが育成されていることが前提になるので
一回、作業感を感じてしまうと一気に退屈なゲームに感じる。

以上です!
今回は「サガ スカーレット グレイス 緋色の野望 」をベタ褒めしました。
個人的には「PlayStation Vita」と「Nintendo Switch」のバージョンアップ版の両方をプレイするほどハマりました。
しかしラスボス戦で敵が強すぎてイライラし、スイッチのコントローラーを投げつけそうになったのも事実。
(まぁ、俺の戦略がスタン狙いの運ゲーだったのが間違いです。コントローラーは布団の上にそっと投げた)
だから賛否両論あるのもうなずけます。
しかし、RPGに必要と思われる要素を思い切って削ったり、
まるで「カードゲーム」をプレイするかのような頭を使う「戦闘システム」は非常に斬新、画期的、挑戦的で、
このゲームに対する挑戦的な姿勢は大好きです。

河津氏のつくるゲームには「RPG」や「テレビゲーム」という枠を超えて
ボードゲーム」の面白さ
「ゲーム」という媒体それ自体が本来持っている面白さ
を引き出す魅力があるように思います。
だから、彼のつくるゲームは非常に中毒性があってハマる。
だって、「UNO(ウノ)」や「トランプの大富豪」って遊んでいて飽きない。
これからも河津秋敏氏のつくり出すゲームが楽しみです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
   
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