BETABOME(ベタ褒め)FACTORY

自分を褒めて。同時に他人も褒めて。色々感じたことや考えたことを書きます。

ゲーム「FINAL FANTASY Ⅸ(FF9)」をベタ褒めする

FINAL FANTASY Ⅸ(以下FF9)は2000年に現在のスクウェア・エニックス(旧スクウェア)から発売されたPlayStationRPGである。今プレイするなら、リマスター版がPlayStation4、ニンテンドウスイッチ、XboxONE、PC、携帯アプリでプレイできる。
具体的にベタ褒めをするにあたってネタバレがあるのでプレイしたことがない人、購入を検討している人たちへ。

RPGが好き
純粋なファンタジーが好き
物語は明るく前向きなものが好き
絵本のような温かい世界観が好き
王道ファンタジー好き
リアル路線より、デフォルメされた可愛いらしいキャラクターが好き
人の生き方や生き様、哲学的な話が好き

以上のキーワードでビビッときたら(ビビだけに)購入すべきです!
難点
戦闘がもっさりしている(リマスター版で改善)
中盤ちょっとだれる
最強武器がミニゲーム必須
難点は以上!!
最高のゲームです!
どんな機種でもプレイできますので是非。
ジタンやビビに会いに行こうよ!
大好きなゲームなので、本当はリマスター版をプレイしてからベタ褒めしたかったが時間がなく断念。しかし、当時の記憶を頼りに感動を書き出すのも、FF9に対していい距離感が取れ
「これもまたおつ」だと思った。
なので記憶を頼りに魂こめてベタ褒めしていく!!
主にFF9の物語について語ります。
ネタバレ有りです。
アイキャッチ画像、ジタンの尻尾描き忘れてショック!)

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 まず、ゲームの良さを考察するにあたって、良いところを思いついたまま、漠然と上げていくことは困難だ。なぜかというと、ゲームはシナリオ、演出、グラフィック、音楽、システム、操作性など、色々な要素が絡み合って成り立っている。なので、あれもこれも褒めていくとダラダラと締まりのない文章になる。
だから今回はFF9の褒めるべきポイントを絞る。
俺が考えるこのゲームの良さは

物語

なのでベタ褒めするポイントを物語に焦点を絞って

物語の良さ1 登場人物の魅力と彼らが抱えるテーマ
物語の良さ2 人と人は共に悩み、共に笑い、共に生きる 
物語の良さ3 人はいつだってかわることができる

の3本で話を進めていく。

物語の良さ1 登場人物の魅力と彼らが抱えるテーマ

物語、ストーリーが最高に良い。
これに尽きる!
本当に話が良い。
温かく、切なく、優しく、熱い。
世界観が絵本のようで全体的に温かく

国家間の戦争や争いがあるので、時に切なく
それでもキャラクターたちが一生懸命考え、相手を思いやって励ましあうので優しく
互いに信頼し力を合わせて奮闘するので熱い

最高です。
で、そんな最高の物語に花を添える登場人物たち。これがまた良い!
キャラクターが生きている。登場人物は皆、本当に個性豊かで、良いところも悪いところも持ったキャラクターがそろう。
登場人物は皆、長所も短所も持っているので非常に人間臭い。
それが登場人物が生きている、って思える理由だと思う。
ジタンもガーネットもビビもスタイナーもフライヤもクイナもエーコもサラマンダーも皆大好だ。
そして彼らメインキャラクターにはそれぞれテーマが当てられている。

ジタン「誰かを助けるのに理由がいるかい?」真諦
ビビ「生きていること 証明できなければ 死んでしまっているのと同じなのかなぁ」哀傷
スタイナー「人のために生きることは真に自分の為なのか 教えて欲しいなんのために人は生きるのか」迷律
クイナ「好きなことやってて悪いアルか! だけど たまには叱って欲しいアルよ」求道
ガーネット「王女らしく ではなく本当の自分を確かめたいの でも」純真
フライヤ「思い続けることの辛さより忘れられることが怖いのじゃ」彷徨
サラマンダー「自分が 何をしたいのか 何が出来るのか 今 その答えを出せというのか」過信
エーコ「大丈夫だなんて思わないで 1人でいるとさみしさがいっぱいやってくるの」孤独

これが登場人物のテーマ。重くて難しいテーマだ。
特にビビのテーマは「生と死」なので
まじかよ、大丈夫か?ゲームで扱いきれる問題か?
と、今更ながら思う。
そしてこのテーマが「いつか帰るところ」という不思議で懐かしくちょっぴり不安を感じる曲とともにオープニングで流れる。もうね。初見、オープニングから
このゲームただならねぇ!!
って思ったね。
テーマは「生きることと死ぬこと」や「どう生きたら良いのか」といった哲学的な「問い」だ。
(テーマには宗教的な言葉も使われていますね)
あと余談だけど、今オープニングだけ見たんだけども、みんな笑ってないね。ジタンやスタイナーは歯を食いしばって睨んでいるし、ガーネットは切なげだ。
エーコ、、、笑ってないよね。

それだけ彼らは大きいテーマを抱えている。
そして各自そのテーマに沿ってそれぞれがゲームの中で「壁(困難)」に直面する。そして彼らは「壁」を突破する。つまり彼らなりに「答え」を出すんだ。
その答えにたどり着くまでの葛藤、そして辿り着いた答え、すなわち彼らの生き様は本当に素晴らしい。
ホント必見だよな!な!!
またこのゲームの凄いところはそんな重い、哲学的なテーマを内包しながら、決して重くならない演出にある。ジタンはいつだってユーモアを忘れないし、ビビはのんびりで天然。スタイナーは歩くたびにカシャカシャ音を鳴らして滑稽だ。
哲学的なのに重くなりすぎず笑いがある。

哲学とユーモアの共存・・・これは、、アートだ!
FF9はアートだったのか!!

くどいが、もう一回言わせて欲しい!
登場人物が各自のテーマに沿った壁にぶつかる。その時、彼らが選んだ選択、生き様これが本当に良い。
駄目だ。やばい。記事を書いていると目頭が熱くなってしまう!

物語の良さ2 人と人は共に悩み、共に笑い、共に生きる

重いテーマに沿った壁にぶつかるにあたって、彼らは物凄く傷ついたり、物凄く悩んだりする。
具体的には、たくさんの国民を失って、悲しみと自責の念に囚われ失語症になってしまうガーネット。余命宣告を受けるビビ。

・・・重いぜ。

けど、彼らもまた、その痛みや問題を正面から受け止めて答えをだす。
これさ、文章に「その痛みや問題を正面から受け止めて答えをだす」とか書くのはすごく簡単だ。
しかし、実際、自分がもしガーネットやビビの立場だったら
「答え」出せますか?
出せないよ!
だって、考えて!
戦争が起こらないように必死で活動してきたのに、目の前で城を粉々にされるガーネットの気持ちを!
無理やり現代風に話をまとめるなら、自分の大切な故郷にミサイルを落とされるイメージだと思う。さらに家族や親戚含め、たくさんの民が失われ傷つく様をさめざめと見せられる。
またビビは、自分は戦闘人形だと告げられ、後少しで動かなくなる、と余命宣告される。
その時「なるほど、じゃあそれまでの間なにしよっかなー。とりあえずバームクーヘンでも食べよっと」
とはならないだろ!
放心してその後恐ろしく怖くなる(のかなぁ。)
想像してもわからないが少なくとも正気ではいられないはずだ。

その時、そんな重い壁が目の前に現れた時、人は1人ではなにもできないんだ。
怯えてその場で立ち止まり震えて泣いてしまう。
その先に広がるのは絶望の世界だ。

しかし!

このゲームでは絶望に終結しない!
なぜか。
仲間がいるからさ
このゲームでは仲間がユーモアを持って寄り添って励ましてくれる。そんなシーンが各所でたくさんある。時には笑いで、時には優しさで仲間が寄り添う。
そのシーンのどれもこれも本当に素敵でキラキラ輝いているんだ。
語り出したらきりがないので1つだけ、「励ましのシーン」を抜粋する。

イプセンとコリンの話

これは、ガーネットが、国家間の戦争を止める為、海を渡り外の世界へ行った時
こんな最果てまでついてきてくれるジタン
そして常に自分を支えてくれるジタン
に放った質問である。
(うろ覚えです。違ったらごめん)
この時のガーネットの心境としては、ただただ自国のこと、自分の行動によっては多くの人の命が失われるというかもしれないという、焦りと不安で心が潰れそうなのを必死で食いしばって奮闘しているイメージ。
その時ふと、ジタンに対して生まれた、純粋な疑問に対するジタンの答え。

ダガー「ジタンは?」
ジタン「ん?」
ダガー「どうして一緒に来てくれたの?」
ジタン「そいつは……イプセンの言ったセリフだ」
ダガーイプセン……?」
ジタン「イプセンってのは本当にいた冒険家でさ、その冒険の話を元に書いた芝居だったと思うんだけど……
    こんな話なんだ……

イプセンとコリンというふたりの友人がいた ふたりはトレノの館で働いていた
ある日、イプセンのもとに、手紙が届く
けれどその手紙は雨にぬれたか何かでほとんど読めなかった
かろうじて読めたのは“家に戻れ”ということ
今でこそ、飛空艇があるから移動は楽だけど そんなの、なかった頃の話さ
なぜだかわからないまま イプセンはひまをもらい旅のしたくをして、旅立った
川を越え山を越え、“霧”を越える旅
モンスターに襲われることがあっても コリンとふたりなら、なんとかなった
こうして幾日かすぎたある日、ふとイプセンが気付いてコリンに聞いたんだ
『おまえ、どうして来たんだ?』
ダガー「……コリンはなんて答えたの?」
ジタン「 『おまえが行くって言ったからさ』 」

引用元 https://wikiwiki.jp/ffdic/セリフ/【おまえが行くって言ったからさ】

 どう?
良くね!
痺れるよな!!
やっぱジタンは良い!この格好良さ!もうね。いいね!!!!
ジタンみたいな、明るくてユーモアがあって、前向きな主人公大好きです。
この時ガーネットは「(また調子のいいこと言って)」っと半分呆れながらも、心がすっと軽くなったんじゃないかな。
ジタンは「(決まった!)」って思ってると思う。笑
この場面の他にも物語の過程で、仲間がそっと寄り添ってくくれる場面や、ユーモアが描かれる場面がたくさんある。不安に悩むビビの相談に乗りながら、一緒に小便をするシーンもいいし、ラブレター大作戦のシーンも楽しい。
確かに悲しくて重いテーマはそこに存在するんだけど、そのぶん、仲間が励ましたり、笑いあったりするシーンもたくさんある。
だから、どんなに、重たくて大きな壁であっても、ガーネットやビビはそれを突き破ることができた。
そして、過程を大切にしながらしっかりとテーマを描ききったこのゲームは、重たいテーマを扱いながらも決して安っぽくなってない!
それが凄いんだ。

物語の良さ3 人はいつだってかわることができる

こんな話を聞く。

「人って変わらないよね」

違う!
人はいつだって変わることができる
このゲームは「人はかわることができる」とキャラクターたちがかわることで証明している。
一番わかりやすいのがスタイナー。
スタイナーは当初、騎士として国に仕え、ガーネットを守ろうとしていた。
しかし頭が固く、頑固で、肝心な所に目がいかなかったり、偏見があったり、
下手をすればを見間違う危険性もあった。
言葉を変えれば彼は「理想の騎士道」しか見えていなかった。
「理想の騎士道」に酔っていた、と言ってしまってもいいかもしれない。
なので、スタイナーもまたベアトリクスのように盲目な騎士になる可能性だって考えられたのだ。
しかし、彼は冒険の中でかわった。
ジタンやビビに出会い、姫としてではなく、人としてのガーネットと関わる。その中で、自分とは違うジタンの人を大切にする気持ち、ガーネットの人としての強さ、自分より小さいビビの自分より大きな意思と決意に触れる。
だからあれだけ毛嫌いしていたジタンにガーネットを任せるという、当初なら考えられない決断をすることができた。
このシーンでスタイナーはガーネットをジタンに任せて国民を守る。
もうね。俺はこのシーンが熱くて大好きなんだ。
スタイナーは何気にめちゃくちゃかっこいい。
ジタンはユーモアがあって口八丁が上手くて器用で軟派なんだけど、実は仲間思いで、思いやりがあって熱い。
それに対してスタイナーはユーモアがなくて、言葉足らずで、不器用で硬派なんだけど、彼も、仲間思いで、思いやりがあって熱いんだよ。
この辺、ジタンとスタイナーって全然違うんだけど似てるんだよなぁ。

スタイナーを例に「人はかわることができる」について話をしたが、他にも、ガーネットの断髪シーンや王女の機械人形だった冷酷なベアトリクスに心が宿りスタイナーと共戦するシーンなど
このゲームには「人がかわる」瞬間がたくさん描かれている。
因みに終盤、敵の本拠地に向かう際、ベアトリクスが援護に来るが、その時の会話は最高。

ベアトリクスの飛空挺が援護に来る
ジタン「とんでもない女に惚れちまったもんだな」
スタイナー「貴様に言われたくないのである!」
ガーネット「ちょっとスタイナー、それどういう意味!?」

ジタンとスタイナーは完全に仲間でダチで同志なんだな、と。そしてスタイナーがガーネットを「姫」ではなく「ガーネット」として向き合った時、咄嗟にこぼれた言葉なんだと感じる。このシーンを見てしみじみと嬉しくなる。
人はかわれる!スタイナーが体現してくれたように!
自論になっちゃうんだけど、俺は
スタイナーのように、一生懸命がんばって、思いやりの心を持って人に接していれば、きっとかわるきっかけとなる人が現れると思っている。
スタイナーの場合はジタンやビビだ。
そして互いに影響を与えながら人は良い方向にかわることができる。
その過程がたとえ一見無様で、カッコ悪く見えようとも、
実は人がかわろうとする過程もまた、最高にかっこいいのだ!

終わりに。物語を通してゲームが主張していること

このゲームの主張は「人間賛歌」らしい。
そして見事に物語と演出、それを支える世界観で「人間賛歌」を描ききった。
本当に凄い!
プレイできた事にただただ感謝しかない。
重いテーマを決して安っぽい答えにしないで、かつユーモアと温かさをも持って描ききった凄さ。
記事を書いていたら物凄く興奮してしまった
プレイしたのずっと昔なのに・・・・
この記事の書き始めに

当時の記憶を頼りに感動を書き出すのも、FF9に対していい距離感が取れ
「これもまたおつ」だと思った。

とか書いてるよ、俺。
なにがFF9に対していい距離感が取れ、だよ!泣
なにが「これもまたおつ」だと思った。だよ!!泣泣
距離感0だわ!
滅茶苦茶熱くなっちゃったわ!!!
しかも、物語にポイントを絞ったにも関わらず文章が長くなってしまった。
すみません!

物語の過程で、彼らは、想像を絶するような辛い経験をするんだけど、互いに支え合い、助けいながら、最後は皆、自分の力で答えを出す。
その結果、待ち受けるエンディングについては、感無量としか言いようがない。
エンディングで見たシーンに震えながら、「Melodies Of Life」が流れそのままファイナルファンタジーのメインテーマへとつながる。
この時の感動を、忘れることはできない。
言葉にはならない。
胸には温かいものがただ光り続ける。

ありがとうございました。

   

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